【家庭菜園アドバイス】~種子の発芽について~

春先に種をまいて発芽しないことや揃いが悪かったりすることがあります。
主な原因は、温度、覆土の厚さ、酸素不足などが考えられます。今回は種子の発芽に必要な条件について紹介します。

■発芽に必要な条件
①水 ②温度 ③光 ④酸素

 種子は播種後に水を吸ってから適度な温度で発芽します。
適度な温度は気温ではなく地温のことです。一般的には20℃です。気温が高くても地温が低ければ発芽しないことがあります(表1)。

 発芽の際に光の影響も受けます。光の影響を受ける種子は2種類あり、発芽の際に光が必要な種子(好光性種子)と光によって発芽率が下がる種子(嫌光性種子)があります(表2)。

 酸素は発芽に必要なエネルギーを作るのに利用されます。酸素が不足すると発芽が抑制されてしまいます。覆土の厚さに注意しましょう。一般的には、種の大きさの2~3倍です。

■種子の寿命
 種子には寿命があります。また、保存状態により発芽率が変わります。種子は、高温多湿状態を嫌います。高温多湿条件では発芽率が低下します(表3)。

■種子の保存
 保存方法は、湿度20~25%、温度5℃以下が理想とされています。冷蔵庫の野菜室などを利用することも可能です。
また、一度封を開けて使い切れなかった種子は密閉できる容器に乾燥材と一緒に保管することが望ましいです。

【参考資料・図】
農文協「現代農業2018年2月号≪今さら聞けない タネと品種の話≫」
「現代農業2013年3月号≪発芽名人になる≫」
JA新聞連「JA広報通信・あなたもチャレンジ!家庭菜園」

ご相談・お問い合わせ:農業生活部 農事園芸課 ☎(0264)22-2128
           農事園芸課 巣山 孝治