【家庭菜園アドバイス】病害虫の防除について
近年、天候不順など環境の変化により病害虫が発生しやすくなっているかと思います。
今回は基本的な防除についてご紹介します。
1、残渣を残さない(残渣=野菜の収穫後に残る実以外の茎や葉、つる、根などの残骸物)
①病害虫の温床になってしまうので前作の作物はできる限り早くに撤去し、地中深くに埋めるか圃場外に持ち出します。
②すき込む場合もあるかと思いますが、その場合にはできる限り早めに地温が高い時期に行います。寒い時期や春先にすき込んでも病害虫は残渣に残る場合があるのでその場合は持ち出します。(残渣を堆肥にするという方法もあります)
2、連作しない
病害虫には特定の作物が好きなものがあります。毎年同じように作物を同じ場所に作り続けていると特定の病害虫が増え続けていきます。繁殖した病害虫は農薬防除でも抑えきれないこともありますのでご注意ください。繁殖を防ぐためにも種類(科名)の異なる野菜作りをしましょう。科の参考は下記になります。
ナス科:トマト、ナス、トウガラシ、ジャガイモ
アブラナ科:ハクサイ、キャベツ、ダイコン、カブ、ブロッコリー
ウリ科:キュウリ、カボチャ、スイカ、ユウガオ
マメ科:インゲン、エンドウ、エダマメ
イネ科:スイートコーン
3、圃場・道具を清潔に
①圃場は常に綺麗に雑草が無いようにしましょう。雑草は肥料を吸うだけでなく病害虫の発生要因となります。
②資材ではマルチや防草シートを使うと草取りの手間が軽減されます。また、除草剤の中には作物が植わっていても使えるものもあります。
③鍬やハサミなどの道具も洗浄しましょう。道具に病気がつき、汚れたままの使用は自分で病気を広げていってしまいます。道具を長持ちさせるためにも洗浄は重要です。
4、農薬の使用
①病害虫は上記1~3のことをしていても発生することがあります。発生後や発生を予測できる場合はその作物に登録がある農薬の散布をお勧めします。
②農薬の中には既に希釈済みで野菜全般に使えるスプレータイプもありますので小面積の農地で使いたいという方にはこちらがお勧めです。
③農薬の使い方や希釈の仕方について不安がある方はJAや木曽農業農村支援センターへご連絡ください。間違った散布方法は農薬法に違反するのでご注意ください。
ご相談・お問い合わせ:農業生活部 農事園芸課 (0264)23-3310
農事園芸課 大屋 聡