【家庭菜園アドバイス】ジャガイモの栽培

 ジャガイモは肉じゃが、コロッケ、カレーライスなど様々な料理に用いられるなじみの深い野菜です。デンプンを主成分としてビタミンCも豊富です。冷涼な気候で日当たりの良い場所を好みます。品種も多く、土の中からジャガイモがゴロゴロと掘り出てくる楽しさもジャガイモ栽培の魅力です。

1、種イモの準備(図①)
  種イモの切断:60~70g程度のものは半分、100g以上は4等分にします。縦に切る方が発芽の揃いがよく、4等分にする場合は1片に4~5芽を残します。

ここがポイント
・切り口は腐りやすい。シリカなどを使用するか日影干しを行い乾燥させます。

図①イモの切断

2、畑作りの準備・植え付け(図②、③)
①土づくり:植え付けの2週間前までに苦土石灰、堆肥をまき深く耕しておきます(1㎡あたり苦土石灰100g、堆肥2~3㎏)。
②元肥・畝たて:植え付けの1週間前までに元肥をまき、畝立てを行います(元肥1㎡あたり75~90g)。
③植え付け:切り口を下にして植え、その上に7~8㎝覆土をして軽く押さえます。深く植えすぎると発芽・生育が遅れます。

ここがポイント
・切り口を下に。上を向けると、断面に水がたまりイモが腐りやすいため植える際に注意が必要。

図②畑作りの準備
図③植え付け

3、芽かき(図④)
  芽が10㎝位に育ったら、勢いのよいものを2本残して芽かきします。芽かき後に土寄せを行います。

図④芽かき

4、追肥・土寄せ
①草丈が20㎝位になったら1回目の追肥として1㎡あたり10g程度まき、株元へ土寄せします(図⑤土寄せ1)。
②1回目の追肥から約2週間後または草丈が30㎝くらいに伸びた頃に1回目と同様に追肥し土寄せを行います(図⑥土寄せ2)

ここがポイント
・土寄せ不足に注意。日光に当たっていると緑化し品質を損ねてしまう。土寄せは数回に分けて行う。

※病害虫に注意:テントウムシダマシは葉を食害するため、幼虫のうちに早期防除が必要です。葉に黒褐色の斑点が出る疫病は、トマトにも伝染するので注意が必要です。

図⑤土寄せ1
図⑥土寄せ2
テントウムシダマシ

5、収穫(図7)
  茎葉が黄化しイモが完全に肥大した頃に収穫します。収穫後の貯蔵は、ある程度イモが乾いたら日影に移して乾燥させます。日に当てすぎると緑色になるので注意しましょう。薄く並べて暗所に貯蔵するのが良いです。

図⑦収穫

【参考資料・図】
・JAファーム「栽培簡単マニュアル ジャガイモ」
・JA新聞連「JA広報通信・あなたもチャレンジ!家庭菜園」

ご相談・お問い合わせ:農業生活部 農事園芸課 (0264)22-2627
           農事園芸課 巣山 孝治