【家庭菜園アドバイス】~エンドウ栽培(春まき)のポイント~

■エンドウの種類
 エンドウは、絹さやエンドウやスナップエンドウ、実エンドウ(グリーンピース)がありますが、すべて品種が違うだけで同じエンドウ豆です。

■畑の準備
 ①エンドウは連作を特に嫌うため、一度植え付けた畑からは3年~5年開けて作付けします。また、なるべく排水の良い畑を選びましょう。
 ※豆類とも連作にならないようにしましょう。
 ②播種の2週間以上前に10㎡当たり苦土石灰1~2㎏、堆肥を1袋(20㎏程度)入れて耕しておきます。
 ③元肥は成分量で10㎡当たり窒素100g、リン酸150g、カリ120gが目安です。
BB042なら1㎏が使用量となります(実エンドウは栽培期間が長いので1.2㎏ぐらいと多めに入れます。)
 ④畝幅は120㎝、高さ10~30㎝とやや高畝にとります。マルチを張る場合、黒マルチだと温度が上がりすぎるので、銀マルチか白マルチ、あるいは敷きわらをするのがよいでしょう(図1)。
 ※水没すると生育が悪くなるので排水に注意しましょう。

図1畑の準備

■播種と間引き
播種時期は3月下旬から4月初旬ぐらいに行いましょう。
 株間は25~30㎝。2㎝程度の深さで、欠株にならないように一株当たり種を3~4粒播きましょう(図2)。

図2種まき

 芽が出そろったら1、2本に間引きましょう。間引くときは引き抜くと残す方の根を痛めますので、ハサミで取り除きましょう。
 ※エンドウの生育適温は12~20℃で、25℃を超えると極端に生育が悪くなり枯れていきます。適期に播種し長く収穫できるようにしましょう。

■支柱立て・誘引
 草丈が10㎝ぐらいになったら図のように支柱と誘引用のネットを設置しましょう。きゅうりネットなどを利用してください(図3)。

図3支柱立て

 また、草丈が伸びてくると茎が重なってしまい、光をさえぎり合って生育が悪くなるので、重ならないように誘引してあげると良いでしょう。茎は折れやすいので誘引の際は注意してください。

■追肥とかん水
 追肥は花が咲いた時と収穫開始時に行います。窒素の成分量で30g程度、NK204ならば150gが1回あたりの施肥量となります。その後は草勢を見ながら適宜行いましょう。
 開花後の乾燥は花が落ちる原因となります。土が乾いているようなら適宜かん水してあげましょう。

■収穫
 品種などによって収穫のタイミングは異なります。
 絹さやエンドウならば開花後15日程度の子実が少し膨らみ始めた頃です。スナップエンドウならば25日程度の子実が十分に膨らみ 、莢が鮮やかな緑色に色づいた頃が収穫の目安となります。
 また実エンドウは30~35日、子実が膨らんで莢にしわが入り始めた頃が収穫適期となります。いずれも収穫が遅れると固くなってしまいますので早めの収穫を心がけましょう。

【参考資料・図:JA新聞連「JA広報通信2020年8月号」(あなたもチャレンジ!家庭菜園)】

ご相談・お問い合わせ:農業生活部 農事園芸課 (0264)22-2128
           農事園芸課 宇田 晃