【家庭菜園アドバイス】秋の水田管理について
米の収穫シーズンも終わりに近くなりました。収穫作業終了後、作業機械の整備・点検を進めるとともに、来年に向けて今年の稲作の反省検討を行いましょう。
秋は良質米の安定生産に向けて、土づくりの時期でもあります。来年に向けた準備を行いましょう。
■秋起こしについて
≪秋起こしの効果≫
①稲ワラの腐熟を促進させ、次年度の浮ワラを抑える
②雑草の種子・塊茎を凍結させ死滅させる
③肥料養分の流亡を抑える
などの効果が期待できます。
≪ポイント≫
①秋起こしするときは、土を細かくする必要はありません。ロータリーの回転を遅くして大きな土塊にします。
※標高の高い地域または水持ちの悪い水田は、秋起こしによって透水性が高まるのでおすすめできない場合もあります。
②いもち病の発生したワラ・籾殻は翌年の伝染源となります。水田から出し、腐らせるか焼却処分する。その後起こすと良いでしょう。
③3~4年に一度深耕します。深耕することによって根が深く張れるようになります。
④クログワイやオモダカなどの塊茎がある雑草が多く発生した場合は、秋起こしを行い、塊茎を傷つけ凍結させ死滅させると翌年の発生が抑えられます。※ただし、ヒエが多発していた場合は土にすき込むと越冬するため、秋起こしはせず、種子を凍結させ死滅させた方が翌年の発生抑制になります。
■土づくり肥料「稲穂の力」の散布
・「稲穂の力」は秋起こしする前に散布しますが、来春散布でもかまいません。
〈写真〉
・「ルーラル電子図書」(水田の雑草)より
ご相談・お問い合わせ:農業生活部 農事園芸課 (0264)22-2647
農事園芸課 三尾 恵