【家庭菜園アドバイス】ソラマメ栽培のポイント

 ソラマメは温暖地では秋まき栽培が一般的ですが、高冷地では春まき栽培で行います。来春の作付けの参考にしていただければと思います。

1、畑の選定
 ソラマメは他の豆類と同じく連作を嫌うため、一度作付けした畑では3~5年間を開けて作付けしましょう(他の豆類とも連作にならないようにします)。日当たりが良く排水の良い畑を選ぶようにしましょう。

2、畑の準備
 10㎡あたり、あらかじめ堆肥20㎏、苦土石灰を1~2㎏施しておきます。
 定植の1週間ほど前になったらBBN552号などの化成肥料を500~700g程度施し耕します。畝幅は60~70㎝、高さは5㎝もあれば良いですが、水はけの悪い畑では30㎝ほど高畝にします。
 また、ソラマメはアブラムシに弱いのでシルバーマルチやムシコンマルチなどを敷くとなお良いでしょう(図1)。

種の黒い筋(おはぐろ)を斜め下に浅くまく

3、種まき、苗の準備
 ソラマメは種子の発芽率があまり良くなく、直まきでは欠株が多くなります。そのためポットに播種して育苗するか、グリーンファームなどで販売されている苗を利用しましょう。
 播種時期は3月中旬から4月上旬となります。
 播種の場合、9㎝ポットに市販の種まき培土等を入れ、下図のように種子の黒い筋の部分を下にし、先端が出るように土に差し込みます(図1)。
 種子は一昼夜、水に浸漬したものを使用します。ただし、水に浸けすぎると逆に発芽率が下がるので注意が必要です。
 その後はトンネル等で保温し、乾きすぎないように管理します。トンネルなどでの保温は高温になりすぎないように気を付けましょう。
 育苗期間は本葉2枚になるまでで、およそ14日から18日程度の期間となります。
 ※ソラマメは双葉が出ずに本葉から出てきます。

4、定植
 本葉が2枚になったらポットの土を崩さないように定植しましょう。株間は40㎝~45㎝、苗の株元が隠れるぐらいの深さに植穴を堀り植えつけます(図1)。
 またアドマイヤー1粒剤を植穴に2~3g施してから定植するとアブラムシ対策になります。

5、整枝
 通常だと10~15本ほど側枝が出てきますが、枝が混み過ぎていると実が付かないため6~8本程に枝を整理します。太く節間が詰まった枝を残して細い枝や遅れて伸びた枝は取り除くようにします。草丈が50㎝程になったら行うようにしましょう。

6、土寄せ、誘引 
 整枝後、土寄せを行います。株元が隠れるぐらいまで土をかぶせます。この際、株の中まで土が入り込むように土寄せすると倒伏の防止になります(図2)。
 また、株が広がるのと倒伏防止のため畝の四隅に支柱を立ててその周囲にひもを回し押さえつけるようにします。この際にシルバーテープを使うとアブラムシの飛来防止にもなります。

7、追肥
 追肥は花が付いた頃と実が大きくなり始めた頃の2回行います。
 畝の外側にNK-204号などの化成肥料を10㎡あたり150~200g程度施しましょう。

8、収穫
 収穫の目安は開花後35~40日程度。若さやは上を向いていますが成熟するとやや下向きになり、光沢がでて背筋が黒褐色になってきたら収穫できます。
 熟期が来たものを選んで順次収穫しましょう。

【参考資料・図】
・農文協「新 野菜つくりの実際 果菜Ⅰ ナス科マメ科」
・JA新聞連「JA広報通信・あなたもチャレンジ!家庭菜園」

ご相談・お問い合わせ:農業生活部 農事園芸課 (0264)22-2128
           農事園芸課 宇田 晃