【家庭菜園アドバイス】キュウリ栽培のポイント
①畑の準備
連作は避け、排水性と保水性の良い畑を選びます。排水の悪いところで作る場合は排水路を設けるとよいです。また、キュウリの根は酸素を多く必要とするのでうねは高くとりましょう。
≪うね立てと支柱の仕方の例≫
②施肥量
元肥の量は10㎡当たりで窒素200g、リン酸200g、カリ150gぐらいが目安となります。配合肥料のBB552で換算すると1.3㎏程度になります。
元肥が多くなりすぎると収穫初期の果実の変形が多くなるので注意しましょう。
③苗の選び方
苗は本葉が2.5枚~3枚、茎ががっちりしていて節間が伸びすぎていないものを選びましょう。また購入した苗はあまり間を置かずに定植しましょう。
④定植
定植は遅霜の心配がなくなったころに行います。気温でいうと最低気温が10℃以上となります。また地温が低いと根の張りが悪くなり、後の生育も悪くなってしまいますので、植え付けの7日ほど前にマルチを張り地温の確保に努めましょう。
≪定植の仕方≫
⑤整枝 (一般的な主枝1本仕立ての場合)
ある程度生育が進んだら整枝を行います。下から5から6番目までの枝と雌花は早めに取り払い、10番目ぐらいまでの枝は葉を2枚残しその先で芯を止めます。そこから先の枝は基本放任し、枝が混んでくるようなら適宜摘芯します。主枝は支柱の長さまで伸びたら摘芯しましょう。
整枝の際の注意点として、伸びていく枝が常に4本程度無いと株自体が弱ってきてしまいますので、一度に多くの枝を摘芯しないようにしましょう。
≪整枝(摘芯)≫
⑥追肥
追肥は1本目の果実が収穫され始めたころが目安です。
化成肥料なら10㎡あたり窒素換算で30g、7~10日に1回施肥します。また、液肥の場合は10㎡あたり窒素換算で10g、3~4日に1回施肥してください。
⑦かん水
キュウリは多くの水を必要とする野菜ですので乾燥する時期にはすぐに萎れてきてしまうことがあります。特に梅雨明け後は高温乾燥になりやすいのでこまめにかん水をしてあげましょう。
⑧収穫
品種にもよりますが、収穫は果実が20㎝程度になったら行います。取り残すと株への負担が大きくなり、また生食に向かなくなってしまいますので収穫は適期に行うようにします。
⑨摘葉と摘果
古い葉や病気の葉は残しておいても日光を遮ったり病気をうつす原因となってしまいます。こまめにそのような葉は取り除くようにしましょう。ただし、一度に多く取り除いてしまうと逆に株を弱らせることになりますので、一度に取り除くのは3枚程度にとどめましょう。
また、曲りなどの奇形果は早めに取り除くことで株への負担が小さくなります。収穫の際などにこまめに取り除くようにしましょう。
(図:農文協「農学基礎セミナー 新版 農業の基礎」より)
ご相談・お問合せ:農業生活部 農事園芸課 ☎(0264)22-2128
農事園芸課 宇田 晃